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高校生の外村は、ある日、ピアノ調律師・板鳥の調律に立ち会うことになる。板鳥が調律した音にすっかり魅せられた外村は、その出会いをきっかけに、高校卒業後、調律師としての道を歩み始めた。ひたすら音と向き合い、人と向き合う生活を送る外村を支えるのは、個性豊かな先輩たちや、ピアニストの双子の姉妹。一歩一歩、調律の森へと深く分け入りながら、外村は調律師として、人として、たくましく成長していく。
北海道の森で生まれ育った外村は、先輩ピアノ調律師、板鳥の調律に“生まれ故郷と同じ森の匂い”を感じ、深い森のような調律の世界へと足を踏み入れます。外村はこの小説のなかで恋に落ちることもなければ、スポーツで汗まみれになることもありません。ですが、『羊と鋼の森』は、まぎれもなく一人の青年の青春小説。物語の後半、感情の起伏が乏しいタイプに思えた外村が、調律に熱いこだわりを見せるシーンは、彼の成長の一端を見たようで、ページをめくる手に思わず力がこもります。外村は自分の非力を実感した日も、大切な人の悲しむ顔を見た日も、音の森を懸命に進もうとします。そのひたむきさが読者の心に柔らかな炎を灯すから、読後の余韻は何とも温かい。映画版では淡々として見えてじつは情熱的な外村を山﨑賢人が好演。北海道旭川市で撮影が行われ、本作が持つ静ひつで、豊潤で、明媚な世界観を映像化しました。森が奏でる美しい物語を、ぜひ小説と映画の両方で味わって。
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